経営戦略

「海賊とよばれた男」を読んだ

夜を徹して読みました。涙が止まりませんでした。 私のいまの生活があるのは出光佐三の存在があってこそではないかとさえ。 ここまで下から慕われて、尊敬されて、命を預け、預けられて惜しくない経営者がいただろうか。本田宗一郎でも敵わないのではないか…

日本の企業システムに染み付く価値観

2012年6月15日の日経「迫真 テレビなぜ負けた4」では、シャープが亀山工場でパネルからテレビまで一貫生産する工場を建設する工場を造ったのに対し、サムソンは「これでシャープに勝てる」と言ったそうです。海外生産に乗り出し、安くつくって新興国の店頭に…

日本のテレビは負けたように見せかけているだけ・・・と思いたい

2012年6月12日の日本経済新聞に「危機の電子立国 テレビなぜ負けた」という特集記事がありました。 工場集約のパナソニック、主力工場を合弁に切り替えるシャープ、国内生産から撤退する日立と東芝、テレビ事業8期連続赤字のソニー。「日本のテレビはなぜ敗…

「正」と「正」の対立

経営「戦略」という名称もある通り、ビジネス用語は戦争の用語からとられたものが多くあります。戦争物から多く学ぶことがあるということでもあります。 先日、ひょんなことから「クリムゾン・タイド」を観ました。 冷戦後の国際情勢を舞台として、ロシアの…

企業の一員として常に意識すべきことはなにか

先日、上司が会社のみんなに問いかけました。「企業の一員として働く人が常に意識すべきことは何か」と。すかさず誰かが「profit」と応じ、その上司は「That's right!」と力強く言っておりました。 まぁそれも正解だとは思うのですが、私としては、「その前…

官僚制の逆機能

2009年の7月から外資系ラグジュアリーブランドで働くようになって、壁にぶつかることが多々あります。 日本の権限が非常に小さく、なんでも本国にお伺いを立てなければ物事が進まないことなどは想像の範囲内。すべては客観化され、なるべく現場の人間性や声…

クリエイティブな仕事の能率を落とす方法

秀吉が墨俣城を築く時に、職人さん複数チームで成果を競わせて成績上位チームにご褒美をあげるということでみんなが頑張って、城が一夜で建ったという話を聞いたことがあります。いま調べると根拠がなさそうですが、私にとってはインセンティブを考えさせら…

経営者の決断を支える5つの要素

加護野先生が雑誌プレジデントに書かれていた「http://president.jp.reuters.com/article/2009/10/13/193DB078-B194-11DE-9AF1-68013F99CD51.php」、必読かと思われます。経営者の決断を支える5つの要素が示されています。 なかでも脳と心をわしづかみにした…

お客との距離を短く

2009年10月は安居祥策帝人元会長が日経「私の履歴書」を書かれています。数日前に帝人ボルボに出向されていたころのエピソードに刺激されました。ボルボを日本で売るためにはエアコンが弱すぎると。日本の湿気や渋滞の様子を訴えてもスウェーデンの人達には…

ガムガリバーたる所以

昨日、ガムの早食いを見ました。 電車の中で女子高生Aが「ガムあげる—」と友達にガムのケースを差し出していました。言われた女子高生Bは「ありがとう♪」と言いながらさっと箱からガムを取り出し、包装紙をはがす仕草もなく、いとも簡単に口へ運ぶではありま…

スマイルを売れる余裕をあげてください

一年に3回ほどマクドナルドのポテトが食べたくなります。それ以外は油の匂いが嫌いで店の前を通るのさえ避ける存在です。 滅多に行かないものですから、見たことのないセットや、いままで見たことのあるメニューがなくなっていることに戸惑い、何を頼むべき…

大きく、未来を、論理的に考えて、切り捨てて集中する

先日、友人(と呼ばせてもらいます)と「"戦略的に思考する"ことは訓練できるか」という話をしました。その際は目の前にあるさまざまな現象に興味を向けて、それがなぜ起きているのか、これからどうなるかなど論理的な妄想をすることで訓練できるかもと答え…

暖簾に腕押し

ここ最近、単一店舗として日本一の売上高を誇る百貨店の前を通っています。各入り口に暖簾がかかりお客様を迎えています。 http://www.business-i.jp/news/sou-page/news/200808220056a.nwc 率直に私は粋だと思いました。なんかカッコいいと。写メールも撮り…

イオンのPBは上手くコントロールされる気がしてきた

4月にイオンのプライベートブランド攻勢は「低価格を実現させるための様々な歪みで顧客が離れる」としてダイエーの二の舞に? - 戦略のみそ zentaku blogと疑問を投げかけました。しかし、その後ずっと「イオンはなぜPB押しなのか」を考え続けていたところ、…

経営統合、提携が日常茶飯事に?

マツダとトヨタの距離がどんどん縮まっています。トヨタとマツダが提携交渉(ロイター) 以前、トヨタとマツダの関係で、トヨタが何か考えているのだろうかと投げかけたことがありますが、コメントでトヨタとマツダの技術供与関係は濃密と教えていただいたこ…

失敗を無駄にしない

毎週木曜日の日本経済新聞には野球評論家の豊田泰光さんのコラムが掲載されます。2009年7月16日(木)のコラムもスクラップの価値有りでした。 「選手の幸、不幸の分かれ目は、他人の失敗を我が身にあてはめて考えられるかどうかにある」「運の悪い選手に限…

世界にカルビーを

最近ベルトが緩く、ズボンがやたらとずり落ちてくるなぁと思い、久々に体重計に乗ったら、10数年前の学生時代に見た以来の軽量値をたたき出しました。これはいかんと早速コンビニでお菓子を買いまくり、手元に常にポテチを置いています。 それにしてもカルビ…

起業ごっこはもうやめよう

もう3年前ですか、「日本ではベンチャー企業*1は育ちにくい」という内容のレポートを書いたことがあります。その理由を大きくふたつの側面から眺めました。論理的思考+ベンチャー経営に携わった実体験から「その企業自体の経営にまつわる問題」と「企業を取…

美のよりしろ

今日11日の日経朝刊は読ませる記事がたくさんありました。「全日空のヘリ整備部門を欧州のヘリ最王手が買収」「110cc級スーパーカブ」「東関親方45年」「チェンジアップ」「私の履歴書の合併話」など、それぞれでビール5本飲めるくらい、議論できる話でした…

スタバの缶コーヒー 傷口に塩を塗り込むことに?

スタバの缶コーヒーが量販店でも売られるようになったそうです。スタバの缶コーヒーについては、何度か「大丈夫か?」と言っていますが、今度こそダメを押された感じです。 ■スタバ 失敗マーケティングと予想する - 戦略のみそ zentaku blog ■スタバの缶コー…

研究開発体制のデザインは難しい

もう4年近く前のことですが、博士を日本で最も多く採用している企業の研究所を見学したことがあります。そこでは主に2つの要素技術を見せてもらい、用途開発について考えるプロジェクトでした。 見学後、仲間内で意見がまっぷたつに。片方は「こんなモノにも…

社内がくろぐろの会社

どっちが勝ってもこの企業の未来は明るくない。。。明るい頭がターゲットなのに。従業員のモラールはズタズタ、暗黒です。 アデランス株主総会ではスティールが勝利、社内の混乱収拾が課題に(ロイター) 「乗せる」という既存の商品は陳腐化し、「生やす、育…

病は気から

ブログも更新せず、仕事のやる気もなく。「うつ?」と思ってWikipediaをみると、以下のようになっており、当てはまりました! 「抑うつ気分」とは、気分の落ち込みや、何をしても晴れない嫌な気分や、空虚感・悲しさなどである。 「興味・喜びの喪失」とは、…

わたし、家電おっさん

今日はいきなりリンクから入ってしまいました。家電芸人が注目される前からの家電好きとしては、たまりません。ヨダレが出そうになるのをおさえながら何度もページを繰っています。 モノ全般が好きなのですが、特に家電が好きなのはなぜなんだろうな〜と考え…

携帯電話を捨てたい

東芝は携帯の国内生産をやめるそうで。 東芝は20日、携帯電話機の国内生産を今年10月に終了し、海外のEMS(電子機器の受託製造サービス)に製造を委託すると発表した。国内市場の縮小に伴い生産体制を見直す。携帯電話を生産している日野工場(東京都日野市…

人の悩みを解消する商売

今朝、薬局の前を通りかかるとデカデカと「@コスメ殿堂入り! オドレミン」と書かれていました。オドレミンって以前ここにも書いた、私が使っているもの。女子も使っているのか?と、早速@コスメをチェック。殿堂入りしたかどうかはわかりませんでしたが、あ…

百貨店は各企業1店舗へ

伊勢丹吉祥寺店の閉鎖、三越池袋店、鹿児島店の閉鎖、百貨店の地盤低下に引きずられるなど、さんざんな状況にある百貨店。 文字通りたくさんの商品を取り扱う店だけに、品揃えの体力(仕入れ、開発、提案力)、それを支える地力(立地、賃料)が大きな負担と…

保育所求ム

昨日は以前の職場のOB、OG会でした。正社員の平均勤続年数が1年を切るというドス黒い会社でしたが、その反動か退職者達は仲が良いように思います。 その中に6ヶ月前にお子さんを出産して産休中の女性がいて、私の知らないことをいろいろ教えてくれました。な…

顧客は囲い込めるか?

掴んだ顧客を離さずに囲い込み、ロイヤリティによる顧客生涯価値の向上こそがマーケティングの使命であるとよく聞きますし、私もそう思い込んでいたところがあります。 しかし、ハーレダビッドソン・ジャパンの社長が書かれたアメリカ車はなぜ日本で売れない…

事業のもとのもと

私は仕事をするときはその企業の創業からの歴史から知りたいと思ってしまう質でして。 以前、とあるセメント会社と仕事をしたときも、歴史を重ねた工場を繰り返し見学させてもらうことはもちろん、創業の地を訪ね、創業者の評伝も読み漁りました。そのセメン…