M&A、いまは難しくても、上手く乗り越えられるはず

今朝(1月20日)の日経産業新聞にデロイトトーマツコンサルティングの調査の記事がありました。

M&A「成功」26%、日本企業、目標実現に苦戦—昨年、民間調査
 監査法人トーマツ系のデロイトトーマツコンサルティング(東京・千代田)が19日発表した調査によると、過去に実施したM&A(合併・買収)が成功だったと評価している企業26%にとどまることが分かった。世界的な株安を受けて日本企業はM&A攻勢を強めているが、企業価値を高めるのに苦労している様子がうかがえる。
 調査は2000年以降にM&Aを経験した日本企業2079社を対象に2008年9-10月に実施し、269社から回答を得た。各社が掲げる目標達成率が80%以上を「成功企業」としている。逆に、目標達成率は40%以下と評価した「非成功企業」は21%だった。
 成功企業のM&Aの実施目的は「業界内のシェア拡大」が74%で最も多く「事業地域拡大・海外シェア拡大」(34%)「業界内での生き残り」(33%)と続いた。
 非成功企業の中で、M&Aの実施目的を異業種への進出と答えた企業は46%だったのに対し、成功企業では24%とほぼ2分の1だった。多角化を狙ったM&Aを成功させるのは難易度が高いようだ。

元資料はこちら→M&A経験企業にみるM&A実態調査(PDF):デロイトトーマツコンサルティング


調査のやり方がわからないので内容の是非は何とも言いようがないのですが、調査発表資料のPDFに書いてある総括は肝に銘じておくべきかもしれません。

・非成功企業ほど「異業種への多角化」を目的としている。企業が多角化により価値を創造するのは難易度が高いことが伺える。
・成功企業のほうが非成功企業に比べ高頻度でシナジー効果のモニタリングを実施している。
・売却局面における労働組合に対する公式・非公式に行われるコミュニケーションの時期については、成功企業は非成功企業に比べ、早い段階(基本合意後すぐ)で組合対策を行っている。