内需拡大よりも海外展開の再加速を

中川昭一財務・金融担当相は、今後の経済対策について、「外需依存からの脱却が必要で、内需の喚起をしなくてはいけない」とし、日本経済の底上げのためには、内需拡大が不可欠だとの意向を示したそうです。大西宏さんも「内需をもっと活性化しないと日本は元気が出ない」とブログに書かれています。

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輸出産業の心配をするよりは内需活性化に知恵を絞ろう(大西宏のマーケティング・エッセンス)


ホントウに内需拡大しないといけないものなのでしょうか??これまでは、日本は少子高齢化で多くの市場は成熟化しており、これ以上成長していく余地は小さいと言われ、海外展開を加速させてきました。中国、インド、アラブ、ロシア、東南アジア、東欧、アフリカなどこれから成長が見込まれる地域に貪欲に進出してきました。


これだけ海外展開を加速させているというのに、それを揺り戻して内需にフォーカスを移すというのは今後の企業成長にどれだけ貢献するのでしょうか??たとえ海外展開を一時停止させて、日本国内で成功を収めたとしても、その成功は一時的なものでしかなく、縮小していく市場という問題からは逃れられません。


日本国内に資源を揺り戻させるのではなく、欧米企業が打撃を受けているこの時に新興国を中心とした海外展開をさらに加速すべきではないでしょうか。以前から書いている通り、戦略とは差別化であり、その要諦は選択と集中です。海外も日本もというのは難しいので、どちらに比重を置くかとなると、成長性を考えると海外という答えになるのではないでしょうか。


外需の不振で打撃を受けたのなら、打撃を受けないほどに外需を開拓すべきと思うのですが。
内需を無視している訳ではなく、比重を戻すべきでないと思うのです。


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