あむ。のびる。ひろがる。のミツカワ

「あむ。のびる。ひろがる。」ニットソリューションカンパニーの "ミツカワ" という企業が福井県発でがんばっているそうです。


もともと生地加工の会社で、その加工技術を活かして緑化システムを販売しているとのこと。生分解繊維を素材としたチューブに砂を詰め、砂表面に碁盤目に敷き詰める工法により、砂表面の飛散を抑え、植物の種子の定着を図るものだそうです。

ミツカワ——砂漠緑化、海外進出メド 2009/04/07, 日本経済新聞 地方経済面 (北陸)
 
 昨年北海道で開かれた洞爺湖サミット。一見ソーセージのように見える展示物が注目を浴びた。
 繊維加工のミツカワ(福井県越前市、光川幹雄社長)が東レなどと共同で開発した砂漠用の緑化資材だ。中に砂を詰め、砂漠に碁盤の目のように並べる。並べられた筒は風で砂が飛び散りにくくする役割を果たす。その結果、砂とともに種子が散らばってしまうことなく定着し、植物が生えやすくなる仕組みだ。
 同社が緑化技術の開発に乗り出したのは2003年のこと。張り薬の生地など医療用素材や婦人服の生地加工などを手がけていたが、人件費が安い中国への生産シフトが進み、次を担う新技術の開発の必要に迫られていた。目をつけたのが、糸を腹巻きのように円筒状に編む「丸編み」と呼ぶ同社が得意とする加工技術。この工法で編み上げられた織物は「縦横へ伸縮性があり破れにくい」(松本専務)という。
 砂漠緑化資材では東レや北陸の繊維メーカー、大学など産学官で構成する「東レ合繊クラスター」と共同で、自然に土へ返る環境に配慮した新しいポリ乳酸繊維を開発。この繊維を丸編みで織り上げて筒状にした。

砂漠緑化に留まらず、国内向けではオフィスの屋上や小中学校の校庭などを対象に緑化技術を開発。ポリエステル繊維で編んだ筒に土を詰め、その上に芝生を植えるものもあるそうです。


産業構造や技術的に衰退期に入っても、技術を核にして新たな成長の種を模索することが大切ですね。都心のオフィスビルでも緑化が進めば良いな〜。