こつこつカイゼンが大切

経営者がバカだから、消費者が品質をわかっていないから、競合が安売りするから、不景気だから、と嘆く前に、できることは目の前にたくさん転がっているということです。現場の効率化やカイゼンが未来の高付加価値化の種を見つけ出させ、企業の戦略をつくらせる。カルビー、良い会社。

カルビー、ポテトチップスの割れ6割削減 厚み調整など 2009/01/26, 日経速報ニュースより抜粋
 カルビーはポテトチップスの割れを減らすため生産体制を見直した。ジャガイモの含有水分に応じてスライスする厚みを細かく調整することで、油で揚げた後の厚みが一定になるようにした。同時にラインの継ぎ目の段差をなくし衝撃を和らげた。
 昨年秋から全国8カ所の工場で実施しており、出荷前に割れるポテトチップスの枚数を従来より平均6割減らすことに成功した。ポテトチップスの廃棄を減らし、工場の歩留まりを高められる。また出荷時には割れていなくても、小売りを通じて消費者に届くまでの間に割れるポテトチップスの数も大幅に減らせるとみている。
 同社によれば、ジャガイモの水分の含有率が高いほど揚げる時に水分が抜けるため、ポテトチップスが薄く割れやすくなる。新しい生産体制では、水分の含有率の分類を従来の3倍に細かくし、それに応じてスライスする厚さを変えるようにした。これによりポテトチップスの厚さが安定するようになった。
 さらに生産ラインの継ぎ目にある最大50センチメートル程度の段差をなくし、傾斜を設置した。どうしても段差をなくせない場合は、ポテトチップスを動かすコンベヤーのスピードを遅くしたり、落差を小さくしたりした。従来は継ぎ目で垂直に落下した際の衝撃で割れることが多かったという。
 今後はジャガイモの栽培方法のほか、工場から卸・小売りの物流センターまでの輸送体制も見直す方針で、ポテトチップスの割れの一段の削減を目指す。