待ったがかかった?富士通のHDD事業売却

10月2日に富士通がHDD事業を売却すると日経がすっぱ抜いたものの、富士通が否定したままになっていますね。


富士通、米大手にHDD事業売却へ(NIKKEI NET)
本日の日本経済新聞の報道に対するコメント(富士通)


日経が1面にもってくるものは自信がある内容で、企業ものは内部の人によるリークです。だから、富士通内では確定した話だったのでしょう。当日に否定したのは適時開示してないことを咎められるのが嫌なだけで、後場が引けたら正式発表という段取りだったのだと思います。


でも、いまでも否定したままだというのはどういうことなのでしょうか。ここから思いっきり妄想です。


HDD事業が海外企業の手に渡るということで経産省から待ったがかかったということが考えられるのではないでしょうか。HDDの製造は日立と富士通がメインで担っていますが、日立は半分外資でいつ手放すかわからない。富士通も海外企業に売却ということになれば日本企業でHDD製造で競争力有る企業がなくなってしまう可能性がある。

東芝が頑張っていると思われるかもしれませんが、東芝はフラッシュに特化するんじゃないかと私は思っていて、フラッシュメモリに特化したあとにサムソンとの激しい競争で負けた場合は、記録媒体の製造の担い手が日本からいなくなってしまう可能性があるのです。


HDDやフラッシュメモリデジタル家電やコンピュータの性能を左右する需要なデバイスです。このコアとなるデバイスを自分で手がけられないということは日本の製造業全体の競争力を低下させることになると懸念しているのではないでしょうか。


私は日経の記事を見た瞬間に、「えーなんで海外企業に売るの?経営下手といえど日立と統合したほうがマシ」と思ったんですが、待ったがかかったかもしれない富士通はどうするのでしょうか。身内にリークする人がいた瞬間からこの案件はうまくいかなかった臭いがしますが。

大学選びで人生決まるらしい?

今日、美大の先生から聞いた話。日本で建築学科に通う学生のうち、卒業しても建築の仕事に関わる人は約20%だそうだ。残りの約80%は他の仕事に就いているという。たしかに私がスーツをつくる店の店員さんも建築学科卒だな。こないだ日本画科を卒業した子が漫画家になると宣言した日には吹いたそうだ。


その先生は、社会の人材の需要量に対して、大学を通じての供給が多すぎると思っているらしい。確かにそんな感じもする。設計士、弁護士、医師などは高度な能力を必要とするはず。そのような人間はわずかなのに対し、建築学科や法学部、医学部は大学経営のために安易に人を採用して、高度な能力を持たない人間にまで夢を見させているのだろう。


現実には、ほんのわずかな大学が人材輩出を担っており、それ以外の大学では、将来を夢見て大学に入ってもほとんどが夢叶わないことになる。それだったらそんな大学は最初から無くせば良い。社会と人とのアンマッチによる多大な損失となる。


日本の国力は教育が左右すると痛感する今日この頃、商学部卒の営業マンとして地べたを這いつくばってますが、何か?自然科学系は、大学ではなく社会に出てから勝負が始まるのさー、という言い訳。